有馬温泉とクマの真実

吉田あや子

2008年10月26日 23:54

有馬温泉から戻って数日後、夫が持ってきた冊子で意外な事実がわかりました。

前回の日記に書いたように、有馬温泉は緑豊かな自然のなかにあります。その自然を見たとき私は、環境破壊が問題になっているけど日本はまだ大丈夫だと安堵しました。

しかしその緑が人工林だったとは…。 その冊子にはこう書いてありました。

「日本では近年、自然の森が皆伐され、人間に有用とされる針葉樹のスギやヒノキだけの植林がどんどん行われたため、野生動物たちは、ねぐらとえさ場をなくしてしまいました。
そのため動物たちは空腹に耐え兼ねて、森から人里へと次々と飛び出してくるようになったわけです。現在、奥山はからっぽになっています。動物学的にいうとこのような異常現象が起こるのは、絶滅の前触れです。」

ここ数年、野生動物が作物を荒らしたと言って射殺されたニュースを何度か聞いたことがあります。

兵庫県でも「動物が増えすぎて森からあふれ出て来た」と勘違いし狩猟だけでなく有害獣として銃やわなで次々と動物たちを駆除していたそうです。

こんなとき、大きい動物から滅んでいきますから、ツキノワグマから絶滅が始まりました。拡大造林が始まった九州ではすでに、くまは絶滅しました。

その事実を知った兵庫県尼崎市の武庫東中学の子どもたちが、自分たちの力で野生動物を守ろうと決意します。

猟友会や町役場の係の人に説明したり、署名運動をしたり、そしてとうとう兵庫県知事に直訴する機会を得
て、これ以上人工林を増やし続けると野生動物が絶滅してしまうので、全国植樹祭でスギではなく広葉樹に変えるようお願いをしました。

県知事は子ども達の話を真剣に受け止め、全国植樹祭の計画を白紙に戻しました。

両陛下のお手植えもスギではなく、広葉樹に変更!

まさかと思うようなことが子ども達の熱意と行動によって次々と実現していきました。

その子ども達(現:大学生)は今でも、日本の自然を守ろうと活動を続けています。もし関心を持って頂けたら是非日本くま森協会の「くまともりとひと」をお読みになってみて下さい。

野生動物について真実がわかります。たとえばクマはベジタリアンであり人を襲う習性など全くない臆病な動物だということなど。(知りませんでした

ホームページは、http://homepage2.nifty.com/kumamori/
TEL/FAX:0798ー22ー4190(日本熊森協会)